【2023JCS予選最終1749】ダブル式カイリューサーナイト

【第3回予選最高レート1758】

やっすんです。遅れましたが第3回のJCS予選で使用した構築が自分にとってかなり納得のいく仕上がりだったので記事に残します。

 

〇最終221位

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〇最高レート1758
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 普段から自分を知ってくれている方にはシングルバトルをしている人として認識されていると思いますが、裏ではダブルも7世代からやっています。

 今回は自分のことを一緒に頑張る仲間として認めてくれている友人たちやダブルもやれと言ってくれた憧れのプレイヤーであるビエラさんに恥じない自分でいたいと思ったので、自分にできる最大限の頑張りでダブル予選に挑戦しました。

 今の自分の最大値は出せたと思うので、勝てなかった悔しさはあっても後悔はしていませんし、自分は本当に強い人と違いあと一歩が届かなかったのではなく、実力が純粋に勝ち抜けるレベルに足りていなかったと感じたため、あと1勝で抜けられたなんて軽い言葉は本当に強くて抜けられなかった人を知っているから絶対に言いたくない。

 

【使用構築】

【構築経緯】

 ダブルバトルでは場に影響を与える特性を持つ厄災ポケモンを軸に戦うのが最も構築パワーを出せると考え、その中でも耐久と相手に与えるダメージ量の両面のバランスがとれ、最も立ち回りが安定するポケモンがディンルーだと感じたためこのポケモンを軸として構築を組み始めた。

 ディンルーを扱う上で、相手からの集中による崩しを切り返したかったためトリックルームを戦術に組み込むことを決めた。

 ディンルーの強みはタイプ一致の全体技による相手へのダメージ総量の多さにあると考えていたため、地震ディンルーを強く使うためにトリル始動役としては自分が誰よりも扱いに自信を持つサーナイト(テレパシー)を採用。

 地震を無効にできるトリックルーム始動役としては他にドータクンなどが考えられると思うが、サーナイトはディンルーが苦手なチオンジェンに強く、打点に乏しいディンルーミラーに対しても回答を持てることからサーナイトを採用して1つの選出の軸が決まった。

 ここから取り巻きを考えていったが、最初はディンルーが場にいる状態(特攻下降状態)でもパワーが出せるハバカミイーユイの並びを組み合わせていたが、相手のパオジアン×カイリューの並びがきつく、第1回、第2回の予選で当たったウインディ×ハバタクカミの並びが相手にしていてとても強く、この並びであれば相手のパオジアン、カイリューの両方への回答になると感じたためこの2体を採用。

 ここまでで相手に対する圧力(GSルールでいくとグラードンカイオーガのような並び)が不足していると感じ、相手にしていて最も圧力を感じたカイリューの採用を検討。

 ダブル強者のとり。さんが上げていたカイリューディンルーの選出がこの2体の強みを引き出すことができ広く安定した選出ができると感じたためこの並びを攻めの選出の軸とすることで決定した。

 5体を固めた段階で寿司構築(ヘイラッシャ×シャリタツ)への回答がなかったため最初の段階では相手の草テラスにも対応可能な炎テラスシャワーズ(黒い霧)を採用。シャワーズを採用して何戦かランクマで回していたが、相手のキラフロル×ヘイラッシャの構築が重たかったため改善案を模索。

 ここで、元世界王者でもあるビエラさんがヤミカラスを軸とした構築で予選を抜けたことを紹介していて、大ファンなので当然配信にかじりついていたが構築の最後のピースとしてヤミカラスが適任だと判断して最後の枠に寿司対策兼追い風要因としてヤミカラスを採用。

 ヤミカラスを入れてからは勝率が圧倒的に安定し、様々な構築に対して選出段階で見える立ち回りが増えてとても安定感のある構築に仕上がった。

 自分がダブルである程度結果を残せる年(2019年と今回が予選抜けレートにあと1勝)は常にビエラさんの配信から得たヒントが結果に結びついている。

 同世代として憧れる気持ちもあるが、いつかこの人と同じ舞台に立つことが自分のポケモン人生の夢なのでこれからも追いかけていきたい。

 とりあえずここまでで構築は無事納得のいくレベルで完成させることができた。

 完成度については今の環境で自分が最もプレイングを発揮できるものになったと思うので、負けたのは純粋に自分に勝ち抜く実力がなかったことを痛感した。

 

【構築解説】

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カイリューぼうじんゴーグル

特性:マルチスケイル

性格:いじっぱり

努力値:H100、A252、S156

技構成:テラバースト、神速、地震、守る

軸となるディンルーと並べるための強力なアタッカー。

ディンルーと並べて地震を連打するためと火力を出すために飛行テラスタル

持ち物はとり。さんが紹介していた構築でモロバレルの胞子と怒りの粉を無視して展開できる点が強いと感じたためぼうじんゴーグルに。

実際に有効に機能したのは1戦のみ(対アラブルタケ)だが、選出段階で相手のモロバレル入りに対して強気な選出を組める点が使っていてとても強く感じた。

ディンルーと組ませることで相手の特殊アタッカーに対して無類の強さを発揮するため、軸としてこのポケモンを採用したのは正解だった。

カイリューは自分がシングル対戦で長年愛用しているポケモンだが、これまではダブルバトルでは上手に扱うことができずに使うのを避けていた。

今回は相手に使われて実際にとても強く感じたことから採用に踏み切ったが、この選択は間違っていなかった。

 

サーナイトきあいのタスキ

特性:テレパシー

性格:ずぶとい

努力値:HB252、余りS

技構成:ムーンフォース、手助け、トリックルーム、守る

 

この構築の要その1

ディンルーと組み合わせてトリル展開から相手を制圧していく。

ディンルーと組み合わせるポケモンとしては、対チオンジェンに打点が持てる、手助けにより範囲技の強みを最大限生かすことができる(手助けは優先度の関係で猫だましでも止まらない)、防御>特防であるテツノツツミへ高い打点がもてるなど、ディンルーをトリル運用する場合には最高のパートナーだと感じた。

テラスタイプは環境に多いフェアリー(ハバタクカミ)、炎(イーユイ)、氷(パオジアン)、鋼(サーフゴー)あたりの集中をいなしてトリル展開に持ち込むことができる炎タイプ。

何よりも、自分が絶対的自信をもって選出できるためダブルの環境知識が不足している自分にとっては頼りになる相棒だった。


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ディンルー@とつげきチョッキ

特性:わざわいのうつわ

性格:いじっぱり

努力値:H166、A252、S92(追い風込み準速100族(イーユイ)抜き)

技構成:じしん、テラバースト、ヘビーボンバー、いわなだれ

 

構築の軸。

技範囲を広げたかったためフルアタにしたことの利点を生かすためにチョッキ採用。

コンセプトの範囲技による相手全体へのダメージ量をとるための地震、ダブルでは珍しいフェアリーテラバ、相手のハバタクカミを一撃で倒すためのヘビボン、ファイアローの処理が難しいためいわなだれの4つを採用。カタストロフィがほしい場面もあったが抜ける技がなかった。

ダブルではディンルーは耐性重視のテラスタイプが好まれているように感じるが、アタッカーとして地面+フェアリーの範囲が圧倒的に強いことを7世代GSルールのグラードン×メガクチートで知っていたため、1体でそれを実現できるフェアリーディンルーを採用。

フェアリータイプにすることで単純に元の弱点との補完が取れるだけでなく、テラバーストによって相手のドラゴン、コノヨザル、ディンルーミラーにおいて強くなれる点がとても強かった。

サーナイトの手助けや後述するヤミカラスの嫌な音と組み合わせてディンルーを見て出てくるコノヨザルを返り討ちにすることができた。

これはシングルではかなりメジャーなテラスタイプであるので、シングル勢の自分ならではの発想ができてよかったのではないかと思った。

トリルだけでなく、追い風も強く使いたいと考えてかなり素早さラインを上げて準速イーユイまで追い風で抜けるようにした。

これにより、追い風から相手のコノヨザルやセグレイブなどへも奇襲をかけることができたので、相手の考慮外からの試合展開ができたように思う。

元の素早さをここまで確保したため、ミラーや相手のテツノカイナなどの低速構築に対して立ち回りの計算がしやすく、選出段階からかなり楽になったのが奇襲性以上に強かった。

 

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ヤミカラスしんかのきせき

特性:いたずらごころ

性格:ずぶとい

努力値:HB252、余りD

技構成:おいかぜ、くろいきり、いやなおと、ナイトヘッド

 

構築の要その2

SV環境のトルネロス

昨年のGSルールで追い風トルネロス+トリルサーナイトからグラカイの2体を通す構築を組んでいたが、そのときの使用感が良かったことから今回もかなり使いやすい形に構築をまとめてくれた。

構築の突破力を上げるおいかぜと寿司構築への回答兼相手の威嚇解除に使用できる黒い霧までは確定。

攻撃技を入れたかったため、現環境でどんな相手に対しても確実な削りが可能なナイトヘッドを採用。

イカサマなどとの選択になると思うが、現環境で確実な削りが見込めることと、ディンルーや裏のポケモンの圏内に押し込むことができれば十分であること、相手視点で放置するにはきびしいだけの削りを行うことを目的としてナイトヘッドを採用した。

最後の枠は守るなどと悩んだが、ディンルーの攻撃性能を高め、カイリューウインディの神速のリーチを伸ばしたりといった立ち回りを見据えて嫌な音を採用。

命中不安ではあるが、この技を軸として使うわけではないのでそこは許容した。

黒い霧と嫌な音を採用したことで鈍いキョジオーンを突破することができたし、相手の頭数を減らしてチオンジェンに嫌な音を入れて退場することで相手の宿り木での詰ませを拒否することもできてとても活きた。

テラスタイプはゴーストにしたが、一度例テラスを切って相手の神速を透かし、体力わずかなヤミカラスを生存させてラストを嫌な音で崩すことができたのですべての要素がきれいに噛み合ってくれた。


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ウインディ@オボンのみ

特性:威嚇

性格:いじっぱり

努力値:HA252、S4

技構成:フレアドライブ、神速、テラバースト、守る

 

対パオカイリュー最終兵器。

他にも、相手のハバカミイーユイに対しても強く出られるのでとても使いやすかった。

ヤミカラスと組ませてテラスタルを切ることで、相手のウインディとのミラーにも強くなれる水テラバは使いやすかった。

ガオガエンがいないルールにおいてはかなり重要なピースとなるポケモンだった。

ヤミカラスの嫌な音からリーチを伸ばしたり、後述するガチガチのハバタクカミをさらにガチガチに進化させるパーツとしても強く、この構築における炎枠としては最適解だったと思う。


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ハバタクカミ@ブーストエナジー

特性:こだいかっせい

性格:ずぶとい

努力値:H244、B252、C12(エナジーでCアップ)

技構成:ムーンフォースシャドーボールマジカルシャイン、守る

 

構築全体が追い風に素早さを依存しているため、相手のカイリューやイダイナキバなどの中速高火力のアタッカーがきついと感じ採用。

ダブルバトルでは集中によって簡単に落とされたり、先制技により行動回数を稼がせてもらえない展開が多いと感じたため、思い切ってHBほぼ特化まで耐久を引き上げた。

ここまで振ると相手のディンルーのヘビボン程度なら余裕を持って耐えることができ、威嚇を絡めることで先制技に縛られることなく相手を上から切り崩していくことができてとても強かった。

ただ、特攻に振らないことで火力がかなり不足するため、特性の性能に目をつけてブーストエナジーで特攻を確保することとした。

これにより異常に硬くて速くて高火力で殴ってくる化け物を生み出すことに成功。

ウインディを合わせれば倒されないし、ヤミカラスを合わせれば先制技、相手の物理技を耐えながらブーストツツミを抜き去る素早さから殴ることができて立ち回りがかなり広がった。

テラスタイプは草で採用。これはあまり構築がハバタクカミにテラスタルを切らないように組まれており、相手の不意のモロバレル対面をいなすことを期待して草にしてみた。

予選では一度だけテラスタルを切ったが、その際は相手のイダイナキバのぶちかましを半減で余裕で受けきり切り返して試合を決めることができた。

 

【最後に】

今回は第1回目の予選から潜り始め、相手の構築やビエラさんの動画、ダブル勢の友人の情報などから少しずつ自分のプレイングが発揮できる構築を模索してくみ上げていった。

その中で、第2回予選で予選抜けを決めた友人のまりじょには特にたくさん意見をもらった。

ヤミカラスの採用に踏み切った時やハバタクカミのテラスタイプを草テラスにしたこと、ウインディの持ち物をクリアチャームからオボンにした点などでたくさんアドバイスをもらったし、そのおかげで勝つことができた試合も間違いなくあった。

他にも、ダブル強者として知られているえげさんやショックさん、あかとしさんたちもシングルメインの自分といつも仲良くしてくれるし、同じくビエラさんのリスナーつながりで仲良くなった遊び場のみんなとはプライベートでも遊ぶくらいの仲になってお互い応援し合ってポケモンもそれ以外のことも楽しくやれているし、このつながりがなかったらモチベーションは続かなかったし、今シングルで結果を出せている自分はいなかったと思う。

本当にみんなには感謝してるし、ポケモンが関係なくなってもずっと仲良くしていきたい友達ができたことだけは何があっても感謝しているし、誇りに思っていきたい。

このポケモン対戦へのモチベーションや友達とのつながりのきっかけが自分が尊敬しているビエラさんが活躍してくれているおかげなので、これからもずっと応援しています。

9世代SVのポケモンは色々大変で難しいことが多いけど、モチベーションが続く限りは頑張って楽しんでいきたい。

 

最後まで読んでくれた方はありがとうございました。